ウォータークライシス  水は誰のものか? 第1回

■NHKスペシャル ウォータークライシス 水は誰のものか?

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今週も面白いテーマを取り上げていたので、ウォーターボーイズ(水つながりだ!)を放棄してこっちを見ました。
ライフラインである、水、電気、ガス。そのなかでも水はまさに生物にとっての生命線。ちなみに、電気、ガスはすぐ止められるけど、水は最も命に関わるから滞納していても、割ととめられません(経験者語る)
地球の血液ともいうべき水。その危機が世界規模で進んでいる。現在、安全な飲み水が簡単には手に入らない人口は10億人以上にのぼる。
第1回の今日は「水道事業の民営化」について。

財政難で水道インフラの整備が滞る国が増える中、世界各地で公営水道の民営化が進められている。企業の資金を導入してインフラを整備し、貧しい人々にも安くて安全な水を届けられると期待された。
 しかし実際には、さまざまな問題が起きている。フィリピンでは、水道網は広がったものの料金が以前の4倍に跳ね上がり、高すぎて水道水を手にできない人が増えてきた。そうした中、水道管に違法接続して水を盗む「盗水」が多発し、大きな社会問題となっている。
 一方アメリカでは、高い水道料金とサービスの悪さに怒った住民たちが、民営の水道会社を公の手に取り戻そうと動き始めている。この夏、カリフォルニアのある町では、公営化の是非を問う住民投票が行われた。(NHKスペシャルから抜粋)

このように、水が供給される場所にいるにも関わらず、使うことができない人々が増えているらしい。利益ばかり追う民営化は、利益を生むものの、その利益が消費者に還元されることはなく、搾取され続ける。つまり、世界レベルで貧富の構造化を生み出している。
番組の3つめの例では、民営化→公営化→NPO化という推移を辿ったウェールズの事情を取り上げたが、ここでは多角化せず、水だけに専念し、利益を住民に還元するという非営利の思想を実現し成功していた。
このように、非営利思想が全世界に広がればいいのですが。
日本企業が晒されているのもこのような事情。海外の利益中心社会に飲み込まれようとしているのです。コングロマリット、集権化はやむなきことかもしれませんが、サービスの維持は肝要です。
特に、生きるために必要な公共サービスは市民がきちんと権利を主張しなければいけない問題なのでしょう。

ちなみに、日本の郵政民営化を暗にほのめかしていた、と思うのは気のせいですかね?この時期ですし…。